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読書

2009 - 11/02 [Mon] - 18:10

ムーミンを読むムーミンを読む
(2004/04/06)
冨原 眞弓

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 大勢の人が読んだであろう児童書の代表格であるムーミン。僕もその中の一人であり、その夢に満ちたムーミン谷に幾度も思いをはせたものだった。
 それからもう何年もムーミンを読んではいないけれど、ふと図書館でこの本を借りてみて思い返すムーミン谷は、必ずしも幸せに満ちた世界ではない。むしろ、なんとなく暗い、どこか歪んだ世界だ。

 優れた作品には、必ず毒がある。適量の毒は最高のスパイスとなって作品の味を数倍にも膨らませるが、それは多すぎても少なすぎても正しい効力を発揮しない。
 今、ムーミンから感じ取れる暗さ、とはその毒なのだろうか。スニフのひねくれっぷりや、ムーミンパパの家長としてのアイデンティティ、海へ行ってホームシックにかかったムーミンママ。
 当時では読み取れなかった、ムーミンの持つ生々しい心情。更に言うなれば、モッラやニョロニョロだって様々な読みが可能なわけで、ムーミンは素晴らしい文学だったのだ、ということを今になって気づかされた。
 
 ムーミン谷の仲間達は、とても暖かく、仲が良く、同時にそれぞれが孤独だ。そこに作者の境遇を見ることができるし、人間のあり方を見ることもできる。
 今ならば、あの時みえなかったムーミン谷の姿が見えるのかもしれない。今だからこそ、ムーミンを読むべきなのかもしれない。ねえ、ムーミン

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