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読書とギターとブログと |2010年01月
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読書

エロマンガ島の三人 長嶋有異色作品集エロマンガ島の三人 長嶋有異色作品集
(2007/05/31)
長嶋 有

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あと1週間で終わる制限付きの自由は自由とはよばない。残りの日々を有意義に(あるいは無意味に)過ごさねばならないという脅迫観念に捕らわれている時点で、それは精神的に自由ではないからだ。
 そう考えると、本当の意味で自由になれる時というのは、もはや人生を終える時以外にないんだろうなぁ、とふと思った。
 出家したいなぁ(9時ー5時勤務で、光のネット環境アリで)とかちょっぴり思ったりする。 ははは。仏罰があたりそうだ。


 エロマンガ島というのは、おそらく健全な男子なら誰もが知っている地名であり、その名前には青春(ああ、これこそ青春と呼ばれるべき存在だ!)の甘美な響きがある。
 中学生くらいの男子は必ず、地図帳なり地球儀なりを見て、このちっぽけな島を探す。その胸の高鳴りは、国語辞典で卑猥な言葉をこっそり捜すときの背徳感とバカバカしさによく似ていて、とてつもなくくだらないんだけど、同時にどうしようもなく愛おしい思い出の一つなのである。

 そうした男の子の心をぐっとわしづかみにする「エロマンガ島」をタイトルに組み込んだ時点でこの本の勝利は決まったようなものだ。

 エロマンガ島でエロマンガを読もうというくだらない企画を通し、エロマンガ島に行く3人。その内2人は事情を抱えていて、エロマンガ島での純朴な人たちと出会うことで、少しだけそのカタルシスが解放される・・・ような感じになる。
 他に一風変わった短編を収録。

 エロマンガ島がくだらなさの比喩としてしか使われなかったのが少し残念だったが、まぁ良いかと思う。読みながら、連作にすればいいのにと思っていたら、ラストの作品で本編の隠された謎がちょっと解決されていてすっきり。

 それなりに面白い本だったんだけど、本当にエロマンガ島でエロマンガを読む企画本があったらぜひ買うのになぁとか思った。まぁあまりにもバカバカしすぎて僕も出来ないけどね。
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読書

新釈 走れメロス 他四篇新釈 走れメロス 他四篇
(2007/03/13)
森見 登美彦

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へっ。東北とか行くんですか? 一人で? 車で?  ははは
 サリンジャーは死ぬし、もう何がなにやら。


 走れメロス等、古典作品を現代版にアレンジした作品。舞台は京都。森見さんは京都好きだなぁ。てか京都ばっか。こういう現代アレンジは高橋の源ちゃんもやってるし、とりたてて珍しいというわけではない。
 登場人物が現在の大学生だったりと、全体的にライトにしてあってリズミカルで読みやすくなっているが、個人的には改悪に思えてならない。面白くないとは言わないが、なんか、なんだかなぁ。
 唯一関心したのは、連作になっており、作品全体で一つの世界が成立している点だろうか。

 言い方は失礼だが、出来の良いライトノベルを読んでいるような印象を覚えた。うーん。なんだかなぁ。
 ただまぁ、今回ばっかりは個人的な趣味と、僕の今後の見通しの暗さが影響している感じが否めないけれども。

読書

壜の中の手記 (角川文庫)壜の中の手記 (角川文庫)
(2006/11)
ジェラルド カーシュ

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 そんないきなり車運転してもらうからとか言われても、僕ペーパードライバーなので困ってしまいます。それにしても本当にどうしたものか。


 「カームジン」シリーズで有名なカーシュですが、ミステリー作家としても優れた作家です。ポーのようなおどろおどろさを纏った作品は、決してめちゃくちゃひねってあるというわけではないし、結末にあっと驚くというものではありません。
 けれど、それでも面白く読めてしまうのは、その語り方の上手さが際立っているからでしょう。それは推理小説によく見られる、語りによる語り落としのテクニックを駆使するといったものではなく、むしろ稲川順二的な上手さです。主に伝聞や1人称で語られるスタイルはまさに稲川さんのライブを聞いているようなもので、その巧みな語り口にだまされてついつい読み進めてしまうわけです。
 こういう力を持った作家だと、どんな作品も一定の面白さをキープできるから安心して読めますね。
 全て素晴らしい作品で、これは買ったら家の隅ではなく本棚行きだな、と思いました。

読書

本気で作家になりたければ漱石に学べ!―小説テクニック特訓講座中級者編本気で作家になりたければ漱石に学べ!―小説テクニック特訓講座中級者編
(1996/12)
渡部 直己

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http://www.asahi.com/culture/update/0125/TKY201001250102.html
09年はついに出版業界2兆円割れ。雑誌だけでなく、書籍の売り上げも順調に右肩下がり。
まぁね、タレントや芸人本に始まり、ちょっとしょうもない本作りすぎですよ。作ってかなければいけないのは分かるけれど、そうした行為が作家や本の地位を落とし、自らの首を絞めているように見えてなりません。
大変だなぁ、出版社。と他人事のように言ってみる。

 
 漱石の文章の上手さ、というのはぶっちゃけ読めば誰でも分かると思います。この本の中でもいくつも漱石の引用が載せてあるけれど、その出れもが短いのに密度があり、それでいて読みやすく、まるで澄んだ川をみているような美しさがあります。語彙のセンスにリズム。品の良さ。
 それだけでなく、ストーリーテラーとしても見事だし、実際、漱石はもっと読まれるべきでしょう(自戒をこめて)

 そんな感じで、漱石の上手さと、どう上手いのか。そして他の作家のこういうところは悪い、といった内容を引用を交えつつ書いてあり、思ったよりもすごく勉強になりました。
 特に比較悪例があるのはいいですね。吉本ばなながあんなに頭の悪い文章を書いてたとは気づかなかった。あれはヒドイ。
 構成や場面の切り替えなど、小説はもちろん、脚本など物語全体にも応答できる内容で、これは買っても良い本だなぁ、と思いました。もう2回くらいちゃんと読み直したい。

 ただまぁ、著者の先生の話を聞いたことがあるから分かっていたけど、そこまで筒井康隆が嫌いか、というほどの嫌いっぷりは、筒井ファンとしては若干どうだろう、と思ったり。筒井さんは部分によってわざとやってる気がするんだけど、それはやっぱりファンゆえの贔屓目なのだろうか。

読書

故郷から10000光年 (ハヤカワ文庫SF)故郷から10000光年 (ハヤカワ文庫SF)
(1991/04)
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア

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ティプトリーは短編よりも長編向きの作家だと思うんだよなぁ。ティプトリーを読むといつもその凄さは分かるんだけど、どうもいま一つ好きにはなれない理由として、やっぱり難解さがあるのだと思います。
 その難解さは内容の難解さというより、表現の難解さということで、というかなんか遠まわしに言ってるけど、ぶっちゃけ描写あんまり上手くなくね?とか思ってしまったり。

 やりたいことが膨大すぎてそれをうまく消化しきれずに描ききれてない感じがしてたまりません。すごくもったいない印象。そういうところがいま一つティプトリーを推しきれない理由なんでしょう。
 どれだけ題目が偉大でテーマが重厚で発想が奇抜であろうとも、やりたいことが読者に理解してもらえなければそれで全てが終わってしまいます。まず、分かりやすく。そう考えると、「ある意味で」ラノベの文体は正しい気はちょっとします。ほんのちょっとだけだけど。

 まぁそういうことをうんうん考えながら読みました。分厚かった。

読書

博士の異常な発明 (集英社文庫)博士の異常な発明 (集英社文庫)
(2005/08/19)
清水 義範

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 http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/100122/acd1001221543004-n1.htm
 本屋大賞のノミネート作品が発表されました。川上さんの「ヘブン」はすごい人気だそうですねー。あとは、ポプラ社グループのジャイブから出た「船に乗れ!」がノミネートされたのも結構ビックリだったり。


 パスティーシュ作家、清水義範の連作集。ありそうでない、変な発明品だとかにまつわる作品が並びます。そのどれもになんとなく既視感があって、わかる人ならああ、あの作品のオマージュか、とニヤリと笑える仕様になってます。
 結局、パロディの上手い人ってのは、その元ネタが分からなくても普通に楽しめる作品を書けるわけで、その上で教養をもった人は更にクスリとできるわけです。そうした意味でも、一部の人しか楽しめないパロディ作品ってのはやっぱり作り手の技術がなく、ただの傲慢にすぎないなぁと思います。うん。
 

読書

チュウは忠臣蔵のチュウチュウは忠臣蔵のチュウ
(2008/09)
田中 啓文

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 田中啓文といえば、メタ系けっこう好きな人なんですよねー。

 そんな田中さんが書く、新訳忠臣蔵。基本的な流れはいわゆる忠臣蔵なんだけど、独自の歴史解釈を加えて、ついでに水戸光圀も出てきたりしてわりとハチャハチャな作品に仕立てたものを講談風味に書いてある。

 忠臣蔵のアレンジ系って、大石内蔵助がホントに愚鈍で、なんか流れで討ち入りしちゃった的に書かれることが多い気がする。まぁ確かに面白いんだけど、ちょっとマンネリ気味な面は否めない。
 
 うーん。最終的に忠臣蔵から外れてはないから、そもそもハズしはしないんだけど、どうせご老公出したりするなら、家康出したりとかもっと崩してぶっ壊しにかかったほうが楽しめたような気がしてしまった。どうしても原本の忠臣蔵に捕らわれすぎて、不完全燃焼がうかがえる作品だった。

読書

2週間で小説を書く! (幻冬舎新書)2週間で小説を書く! (幻冬舎新書)
(2006/11)
清水 良典

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 清水さんの書く、小説の書き方本。
 まぁちまたのダメダメハウツー本よりはよっぽど優秀なんだけど、書いてある内容全部わかってるし、引用として使われてる小説もほぼ全部読んでしまっている場合、どうしたらいいんでしょうか。

 勉強しなくても簡単にモノを書けてしまう人がいるし、勉強してもさっぱり書けない人がいる。書けない人は、ただ勉強するしかなく、勉強しても書けない人は、もっと勉強するしかないわけである。分かっていてもへこむよねー
 才能ってどっかに生えてないのかしらん

読書

ライトノベル☆めった斬り!ライトノベル☆めった斬り!
(2004/12/07)
大森 望三村 美衣

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 タイトルもそうだし、大森さんもそうだし、かの「文学賞メッタ斬り」シリーズの兄弟版かと思いきや、そもそも出版社から違う。うーむ、なんだそれ。

 ただ、やっていることは同じで、大森さんの相方が豊崎さんから三村美衣になってラノベについてもろもろ対談するという話。
 いわゆるラノベが出来る前の下地から話を進めて、現在まで至ろうというスタンス。

 正直大森さんだしなー、と思ってたら案の定、内容がSF色ぷんぷんに。もっとも実際、高千穂さんや森岡さんらがライトノベルの下地を作ったのは事実であるし、そもそも僕はSFの方が好きなのでそれはそれで楽しめたわけだが。
 
 だらだら続く話をまとめると、ラノベ史をたどるならば高千穂SF(クラッシャー・ジョウとダーティ・ペア)、ロードス島戦記、スレイヤーズがターニングポイントであり、それらを取り巻くように亜流が発生してきたと。そこからはスレイヤーズからフォーチュンやオーフェンとかに繋がるんだろうね。ある意味ここらは健全だなぁ。

 要するにそういうことを対談形式でまとめてる感じの本。思っていたよりも最近のラノベやサブカル全般も抑えてあって流石だなぁと思った。そういう意味でもそれなりに愉しめはした。
 ただ、それだけであり、そんな古い作品とか流れとか知って、だから何?やくにたつの? と思ってしまったら負けな本。めげずに読んだ。

読書

江戸の絵を愉しむ―視覚のトリック (岩波新書)江戸の絵を愉しむ―視覚のトリック (岩波新書)
(2003/06)
榊原 悟

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国芳関係5冊目
ここ数日のうちに、すっかり国芳ファンになりましたとさ

読書

もっと知りたい歌川国芳―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)もっと知りたい歌川国芳―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
(2008/02)
悳 俊彦

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国芳4冊目

読書

浮世絵探検―高橋克彦迷宮コレクション (角川文庫)浮世絵探検―高橋克彦迷宮コレクション (角川文庫)
(2001/11)
高橋 克彦

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 何が悲しいって、ごろごろしている内に新年初古本市を逃したのが悲しい。今回は新しい書店が出展するらしいから楽しみだったんだけども。だから徹夜って非合理的なんだい。


 国芳関係3冊目
 調べれば調べるほど、国芳が面白くなってきて、浮世絵が面白くなってくる。

読書

大江戸浮世絵暮らし―高橋克彦迷宮コレクション (角川文庫)大江戸浮世絵暮らし―高橋克彦迷宮コレクション (角川文庫)
(2002/10)
高橋 克彦

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国芳関係2冊目

読書

江戸文化をよむ江戸文化をよむ
(2006/05/28)
倉地 克直

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 気持ち悪い。職場の同期とサシ飲み。
 疲労と空腹のために序盤からそれなりに酔っていたんだけど、ここで弱みを見せるわけにはいかないのでふんばっている内に若干気持ち悪いことに。そんなに飲んではないはずなんだけど。やっぱり弱くなったのかなぁ。それでも酔ってない体で家までたどりついだぞ!
 相方が嫌なやつなら、こんなヤツ蹴散らしてやるぜと頑張ることができるんだけど、一流高校、一流大学出で著名人を親戚等にもっていて、あげく凄くいいヤツに僕はどうやって戦うことができるんだろう。世の中不公平だぞ。むむむ。まぁそれなりに楽しかったんですけどね。



 江戸の高名な浮世絵師、歌川国芳について調べなきゃいけないので、江戸文化について読書。こういうの大学受験の日本史でやったなーと思いました。

読書

ちーちゃんは悠久の向こう (新風舎文庫)ちーちゃんは悠久の向こう (新風舎文庫)
(2005/02)
日日日

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 芥川賞は約10年ぶりに該当者ナシだそうですね。昨今の話題性先行の受賞に審査員も嫌気がさしたのか。さて、どうでしょう。
 なんか個人的には意地でも舞城王太郎にはやらんぞ、という意志の裏返しな気がするんですが。どうなんでしょうね、そこんとこ。
 それにしても、受賞作ナシということは、毎回、受賞作全文掲載で売り上げをかせいでいる文藝春秋はどうするんでしょうね。


 
さいきんはラノベの研究もしとこうと思って、ラノベも増やしていこうと思ってるわけです。そんな感じで話題のアキラ(日を三つ書く。うわぁ)のデビュー作。新風舎(つぶれた)大賞を受賞だそうです。

 変わったものが好きな変わった女の子のちーちゃん。そして両親に虐待を受けて育った主人公は幼馴染。ぬるま湯な関係を続ける二人。
 ちーちゃんはオカルト研究会に入り、七不思議を調べ始める。そこで起きた事件と、主人公の家で起きる問題。そして。

 ちょっとバイオレンスでちょっとホラーでちょっと恥ずかしい感じの語り口。スタイルとして小慣れていて、この年(高校3年生)にしては素直に上手いと思う。けれど、それだけであって、それ以上ではない。
 使い捨てで無個性なキャラクターと解放されないカタルシス。しつこい言い回し。作風に関して身もふたもないことを言うと、西尾維新とハルヒを足して2で割ったものをカルピスくらいに薄めた感じだろうか。西尾維新が中二病を煮詰めた感じだとしたら、これは中二病を味の素で味付けした感じ。
 つまり、僕はあんまり評価はできない、ということを回りくどく言いたいわけである。

 形は上手いし、昨今の流行を考えたときにそれなりに評価されるのは分かる。最終選考まで残るのも分かる。が、せめて佳作がいいとこであり、大賞あげちゃあいかんよなぁというのが僕の印象。
 なんか辛口だけどなんだかなぁ。すっきりしないなぁ。まぁ僕がこういうタイプの小説苦手だと言ってしまえば終わりなんだけど、やっぱり美しくないなぁ。ぶつぶつ

読書

人間みな病気 (福武文庫)人間みな病気 (福武文庫)
(1991/11)
筒井 康隆

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 FC2ブログを更新している人に当たるストラップが当たったらしく、家に届いてました。
 ちゃちいストラップでも嬉しいものですが、なぜ羊? FC2のキャラクターのアヒルとか、せめて虎とかさー。タダで貰っておいていちゃもんをつけてみたりする僕。


 病気をテーマとしたアンソロジー。題材が題材な上に選んだのが筒井先生だから、そりゃもうずぶずぶでなんかぐにゃぐにゃした作品ばっかり集まってます。作家も谷崎や横光から内田春菊まで幅広い。
 
 筒井先生編だから、サイケデリックでネオンまたたいてる「ビョーキ」な感じかなと思いきや、意外にも陰鬱で落ち窪んだ眼窩とか見えてきそうな「病気」な作品が多くて、なんだか読んでるこちらも体調か心を崩しそうな感じがしてしまう。
 そんな中に筒井先生自身の作品として「ポルノ惑星のサルモネラ人間」とかぶちこんであって一人気を吐くというかなんかわざとやってんじゃないかとか色々とエキセントリックな本でした。
 面白い面白くないともかくとして、なんかこの本、一日の活力と明日への希望をごっそりもぎ取っていくから2度と読むことはない気がします。

お馬さんを見てきました。ぽっくりぽっくり走るのではなく、ゴゴゴゴゴって走ってました。

あと、久しぶりに結構酔ったのですが、良いウイスキーばっかり飲んでいたので目覚めてもあんまり嫌な残り方をしなくて大変素晴らしいのです。
みんな小雪の色香にだまされてウイスキーを飲めばいいよ! 

そんな僕が楽しみなウイスキーマガジンライヴばであと一ヶ月ちょい。今年も蒸留所のセミナーが飛ぶように完売していくなぁ。

読書

チョコレート戦争 (フォア文庫 B)チョコレート戦争 (フォア文庫 B)
(1979/10)
大石 真

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ギターの弦を張り替えてとても気持ちがいい。響きがいいし、スライドの滑りもいい。やっぱり数ヶ月放置したらあきませんね。
 そしてスパロボOG2がなかなか終わらないぞ。終わらないとレポートに取りかかれないぞ。


 町の洋菓子屋さんはとてもおいしくて、みんなの憧れ。そこのお菓子を買ってもらうために子ども達はいっしょうけんめ勉強する。
 そんな洋菓子屋さんのショーウインドウを割った濡れ衣をかけられた子ども達が、新聞やストを起こして無実を証明する話。
 児童文学の金字塔の一つ。

 戦後の悲劇性児童文学から進化した、近代のいわゆる児童文学(福音館的な)の構造って、子どもと大人。もしくはいじめっこといじめられっこといった対立があって、その壁を集団の力や弁論の力で壊していくという形が多い。それらはいかにエンタメ色を強くしたとしても、ズッコケやゾロリの中にも本質的に存在している。
 児童書は、子ども達が日ごろから抱えている様々なフラストレーションを解消させるし、自らの心の内を冷静に理解するのに一役買う力をもっているのだ。だからこそ、子どもには本を読ませなければならない。
 こうした本はカタく、流行らないかもしれないが、なんだか昨今のご時勢だからこそ逆に必要とされるべきものたちであるような気がする。
 子どもは一年くらいテレビもゲームも触らせずに、図書館で生活すればよいのだ。
 
 そしてそんなことを言う僕は、これを書き終えてからスパロボOG2に励むのだ。

読書

日本の童話名作選 現代篇 (講談社文芸文庫)日本の童話名作選 現代篇 (講談社文芸文庫)
(2007/12/10)
講談社文芸文庫

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 近くに古本屋が開店したので、買い物がてら覗いてきました。
 僕の部屋よりも小さな店内に所狭しと置かれている本や雑貨を見て、なんかここの店主はこういう店をもつのが夢だったんだろうなあ、としみじみ感じました。
 
 余談ですが、オープン当日ともなれば知り合いなどが挨拶に来るのはわかるんだけど、小さな店内が込んできて、お客さんがレジに行きたそうにしてる場合には、話もそこそこに察して欲しいなと思いました。なんか逆に自分の方が入ってすみません、とあやまりたくなってしまいます。
 品揃えは僕の趣味ではないけれどまぁぼちぼち。筒井先生編集のオムニバスと木のしおりを買ってかえりました。


 戦後、近代の童話の名作をまとめてある本。
 斉藤洋、那須正幹、矢玉四郎、柏葉幸子、角野栄子、舟崎克彦、etc。目次を見ただけでおおと声をあげそうになるほどの豪華な顔ぶれ。この本、すっごいぞ。
 オムニバスということで、それぞれの作家の味が楽しめてとても面白い。やはり作家先生ごとの違いや作風、というものは確かに存在して、らしいなぁとニヤニヤしながら読むのもまた一興か。
 
 ここで児童書と悲劇性の関連について語ろうかと思ったけどめんどくしゃいから割愛。
 
 ただ、色つきのガラスのように脆く、美しく、危険で心引かれる童話や児童書に触れることが子どもの感性を伸ばす一番の手段だとあらためて感じたし、子どもの情操を育てるのはドラクエでもFFでもマリオでもなく、一冊の本なのだと僕は信じるのです。

読書

タイム・ケンネル (角川文庫 緑)タイム・ケンネル (角川文庫 緑)
(1974/10)
豊田 有恒

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 豊田さんといえば歴史SF。膨大な知識をもとに書かれるSFからは才気とセンスのよさがビンビンに感じられる。

 そうした歴史SFを中心にまとめられた短編集。真田信行の城がタイムスリップしたり、実際の歴史映像を編集してドキュメンタリーを作ったり。
 
 小松さんといい、豊田さんといい、知識の濁流は読者を押し流すかのような力を持っている。あれだけの知をどうやって収め、整理しているのか。彼らの脳みそはどうなっているのだろうか。
 なんというか、面白いという感想よりも先にすげえと口を開けてしまうような本だった。

読書

宇宙人のしゅくだい (講談社青い鳥文庫)宇宙人のしゅくだい (講談社青い鳥文庫)
(2004/03)
小松 左京

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 小さいころ、とても好きだったんだけど、改めて読み直したらなんと小松左京だったのね。
 今も昔も好みは変わらない。いや、当時の好みが今の好みを作ったのか。

読書

塵よりよみがえり (河出文庫)塵よりよみがえり (河出文庫)
(2005/10/05)
レイ・ブラッドベリ

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 ブラッドベリの「一族」モノを連作として一つの長編小説に仕立て上げた本。なんと完成に55年もかかったそうな。

  古びた屋敷には様々な人外の物が住んでいる。ミイラのおばあちゃんや、心を飛ばす魔女など。その屋敷の前に置き去りにされた人間の子ティモシーは、屋敷に生きる唯一の生者として、そして語り部として、幽霊達と過ごしていく。極端な言い方をすると、アダムスファミリーみたいな話。

 連作という形で、章ごとに幽霊たちの話が語られ、それを断章がうまく繋げていく。それぞれの章はブラッドベリお得意の叙情的な描写で(時おり鼻に付くが)描かれ、屋敷のかび臭い匂いや、幽霊の狂乱の様がすぐそこで起きているかのように感じられる。この連作がとても淡々とした様をかもしだしていて良い味出してるんだなあ。
 
 信じられなくなって己の存在が消えつつある幽霊達。読み始めてしばらくして、もうこれは最後は屋敷が崩壊するしかないなと思い、そして実際にそうなるわけだが、そこにいたるまでの道のりと、ラストの盛り上がりと漂う哀愁には改めてブラッドベリの筆力の凄さを実感させられる。

 偶然にも、この本の先に読んだライトノベルが(下の本)幽霊モノだったわけだが、やはりこれが違いか、としみじみ感嘆せざるをえない。
 ライトノベルとして馬鹿にするつもりはないが、格が違うと一蹴してしまうような圧倒的なボリュームと読み応えと厚みがここには確かにある。それぞれのキャラクターの個性も、登場回数は少ないのに際立っており、もうお見事としか言いようがない。
 ブラッドベリは個人的に当たりハズレがあるんだけど、もうこれは参りましたという作品でした。

読書

末代まで!  LAP1 うらめしやガールズ (角川スニーカー文庫)末代まで! LAP1 うらめしやガールズ (角川スニーカー文庫)
(2009/11/02)
猫砂 一平

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 久しぶりに読んだライトノベル。なんたら大賞受賞らしい。

 手堅く抑えており欠点とは言わないが、後出しジャンケンみたいな構成と、よく考えれば穴だらけの設定と、キャラクターの書き分けがなってないとこらでうーむと腕を組んでしまう。
 スニーカー文庫なのだが、やはりハルヒには一回り二回り劣ってしまうなあ

読書

貴方には買えないもの名鑑 (集英社文庫)貴方には買えないもの名鑑 (集英社文庫)
(1999/01)
原田 宗典

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 スパロボOG1のEDムービー中にフリーズするバグが発生する。その数十数回。そのたびにコンティニューからやり直さざるを得ない。僕は何度ラスボスを倒したのだろう。

 そんな不毛な時間に加えて、2月頭から出社しなければならない事実が追い討ちをかけて、なんかもういやっほう!って気分の一日。いやっほう!


 エッセイの名手、原田宗典の本。あるのかないのかヘンテコなモノについて章ごとに語っている。
 
 そのヘンテコなものとは、貧乏ゆすりで動かす(貧乏電車)とかえんぴつが生えてくる(えんぴつの木)など基本的に存在しないものであり、それらをさも存在するかのように書いてある。特に話の中心に自らを据えたのはかなり見事な書き方だった。
 
 こうした架空設定本というのは多数存在する。「鼻行類」や「平行植物」などの本もそうなのだが、いかにありそうと思わせるか、というのがこうしたタイプの本で最も重要なポイントとなるのだが、そこをきっちりと抑えきってあるからこの本はとても面白いのだ。
 実はないが、なかなか楽しい本。ただあえてツッコムならば、現在の技術力だと、なんかありえてもおかしくないモノが混じっていることだろうか。いや、だからこそリアリティが増して面白くもあるのだが。

読書

ドリトル先生航海記 (岩波少年文庫 (022))ドリトル先生航海記 (岩波少年文庫 (022))
(2000/06)
ヒュー・ロフティング

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 ドリトル先生2冊目
 準主人公の少年が登場。

読書

スーパーサラリーマン (ハヤカワ文庫JA)スーパーサラリーマン (ハヤカワ文庫JA)
(1992/06)
草上 仁

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 芥川賞候補が発表されました。くるだろうなぁとは思ってましたが、やっぱり大森兄弟の作品がノミネートされました。大森兄弟は兄弟による合作という異色な作家なため、それだけでネームバリューは十分。作品内容は若干軽いと思わなくもないけど、なんだかんだドロドロした芥川賞なので取るんじゃないかなーと思います。
 
 あとは舞城王太郎と松尾スズキは受賞したらいかんよねー。三島賞と岸田賞で我慢しといたらええねん。
 とりあえず、石原の慎ちゃんの講評が楽しみ。
 直木賞は興味なし。



 SF作家、草上仁さんの短編。全体的にサラリーマンにまつわる短編が収められており、短編の名手らしく精密な構成に基づいた作品達はどれも外れることはない。
 ただ、構成が確実すぎるゆえ、容易に先の展開が読めてしまうという所もあった。こうした作品は面白みやインパクトには欠けるが勉強になるので読んでいてとても心地よかった。

 そこそこに面白い本なのだが、この本の最大の問題は「サラリーマンSF」と裏表紙に書いてあるくせに、ぜんぜんSFじゃないところなのだ。

読書

ドリトル先生アフリカゆき (岩波少年文庫 (021))ドリトル先生アフリカゆき (岩波少年文庫 (021))
(2000/06)
ヒュー・ロフティング

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今読むと、本当にすごい本だな、と感嘆させられる。そしてなにげに井伏鱒二訳

読書

新橋烏森口青春篇 (新潮文庫)新橋烏森口青春篇 (新潮文庫)
(1991/05)
椎名 誠

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 あけましておめでとうございます。
 このブログをご覧になっている皆様にとって、そして自分にとっても良い年であることを祈っております。
 
 本年は昨年よりも、もっとたくさんの本を読み、素敵な本を作っていきたいと思います。


 さて。今日の更新は「あやしい~」シリーズで有名なエッセイの名手、椎名誠さんの半自伝本。
 椎名さんが小さな業界新聞社に就職して、そこでの様々な出来事を語っている。

 エッセイの妙手らしく、簡潔かつ平易な文章を書かせたら椎名さんの右に出るものはいない。軽妙でテンポ良く、読むものをぐいぐいと本の中に引っ張ってゆく。
 そうした文体で書かれる内容も、今とは違う当時のゆるやかな感じや、ちょっと甘酸っぱく恥ずかしい青春話など、なつかしさと羨ましさが同居するようで、とても楽しく読み終わることができた。

 自伝小説であり、優れた青春小説である。椎名さんの原点が見れ、楽しむことができる。面白い本でした。

読書

ムーミンパパ海へいく (ムーミン童話全集)ムーミンパパ海へいく (ムーミン童話全集)
(1990/12)
トーベ・ヤンソン

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 昔読むムーミンと、今読むムーミンのイメージはまったく違い、そのそれぞれに面白さがある。

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