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読書とギターとブログと |2009年06月
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読書

想像力の地球旅行―荒俣宏の博物学入門 (角川ソフィア文庫)想像力の地球旅行―荒俣宏の博物学入門 (角川ソフィア文庫)
(2004/02)
荒俣 宏

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荒俣先生の、博物学入門。どのようにして博物学が形成されて行ったかを書いてある。細かく書いてあるので、本当にこれさえあれば最低限の知識は抑えておける。もっとも、僕は読んだ端からトコロテン的に抜けていくから、しばらくしたら忘れてるんだろうなぁ。うーむ

 昔の博物学者って、要はコレクターであり、フィールドワーカーであったわけで、ある種の趣味が学問となったのが面白い。また、当時出されていた図鑑は基本版画だから、カラーの部分は手彩色だったそうな。もはや芸術ですね。イラストを見て、これは僕も欲しいなと思ったけど、たぶんえらい値段がついているんでしょう。
 分類学と言えば、パブロフのようにリンネと答えていたけど、キュヴィエも忘れていけないことを始めて知った。
 あと、トリビアとしては、ダーウィンの奥さんって、あのウェッジウッドの娘さんだったんですね。なんて玉の輿! もっともダーウィンも父親の遺産で暮らしてたみたいだけれども。
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読書

クロリスの庭 (ポプラの木かげ)クロリスの庭 (ポプラの木かげ)
(2006/06)
茂市 久美子

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 「クロリスの庭」という不思議な花屋で働くことになった、主人公。しかしクロリスの庭は、いつの間にか花が届いたり、なんとも不思議な花屋で・・・

 問題解決系ではないが、不思議なお店シリーズの本。児童書を読んでいると、やっぱり「不思議なお店シリーズ」の本って多いな、と改めて感じます。
 そして、実際問題、僕が編集者として本を作るならこのタイプの本は作ってみたいと思うのですね。何故だろう。うーむ。
 やっぱり、日常と非日常の隙間として、繰り返しの毎日にちょっと期待を持たせられるし、設定としてもそんなに無理をせずにファンタジーを組み込めるからでしょうか。で、またこういうタイプは大当たりしなくても大ハズレはしない感じしますしね。

 セリフが若干荒い感じがしましたが、章の始めににテーマとなる花の絵が描かれてたりと、結構好きな本でした。風に関する庭なのに、いまいち風の話が絡まないとか、最初に主人公をイジメていた花屋は?とか、問題点はあるけれども、なんか、好感触の本でした。
 表紙の絵は、僕が編集者なら、庭園ではなく花屋をもってくるのだけど、でも裏表紙で良い気もするし、うーん。本を作るって難しいですね。



 

読書

「性の自己決定」原論―援助交際・売買春・子どもの性「性の自己決定」原論―援助交際・売買春・子どもの性
(1998/04)
宮台 真司山本 直英

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 最近、自民党のトンデモナイ児童ポルノ規制法案が物議をかもしておりますね。あれを見る限り、本当に一部の政治家とマスコミは腐っとるな、と思い、あらためて権力の恐ろしさ。そして僕達一人一人が政治に関心を持つことの重要性を再認識させられました。

 そんな感じで、民主党の参考人として来るとか来ないとか言ってた、宮台さんの御本。まぁちょうど良い機会だし、読んでみました。

 性の自己決定に関するオムニバス。リベラルな人たちが書いており、僕個人的にもリベラルな立場の人間なのですんなり読めたが、読む人が読んだら色々文句も出るんだろうなぁ
 でも、オトナの押し付ける古い性への規範は、そろそろ改められるべき時が来ていると思うし、アダルトビテオに自ら好んで出演したいと言う女性が増えてる今、むやみに性産業に関わる女性を卑下したりするフェミニストの論調も、もっと多面的に論ぜられるべき時がきていると思う。色々な意味でも、パラダイムシフトの時期にさしかかっているのかもしれない。

 そして、思うのだけど、人はもういっそ、みんなエデンの園のようにみんな裸で生活すれば良いのだと思う。そうすればくだらないごたごたや壁とかが少しとっぱらわれて、もう少し人に優しく、住みやすい社会になるんじゃないだろうか。ふと、そう思ったりもした。いやまぁ冗談だけどね

読書

ビッグイシューと陽気なホームレスの復活戦―THE BIG ISSUE JAPANビッグイシューと陽気なホームレスの復活戦―THE BIG ISSUE JAPAN
(2004/12)
櫛田 佳代

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駅前でよく見かけますね。多くの人が、よく知らなくとも名前は知っているだろうビッグイシューについてのルポ

 そこまで斬新なことは書かれていなかったが、面白かったのは、ホームレスのワールドカップたるものがあったこと。イギリスであったそうな
 そしてそこで日本は、最高齢チームなgら、朝早く起きて掃除などをして、ベストパフォーマンスチームに選ばれたらしい。なんだか、ちょっと嬉しくなった。

読書

ムジナ探偵局 (シリーズじーんドキドキ)ムジナ探偵局 (シリーズじーんドキドキ)
(1999/03)
富安 陽子

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 なかなか売れている本のようで、シリーズ化もされているみたいです。なので後学のために借りてみました。

 若いお兄さんであるムジナ探偵と、子供の源太。二人がちょっと不思議な事件を解決していく。
 
 話のアジトは、ちょっとカビくさくてうさんくさい古本屋。いわゆる「得体の知れないお店」シリーズで児童書の鉄板。ただ、上手いのは―というか割とギャンブルだと思うが、ムジナ探偵の背景を書かなかったこと。謎を残してシリーズ化しやすくなっている。その分、単なるオムニバスとなってしまっており、単体での完成度はそこまで高くは無いと言える。
 読み始めた時は、ちょっと微妙かな、と思ったのだけど、事件がオカルト掛かっていて、意外に面白かった。児童書を読んでいて思うのは、やはり子供にはある程度のファンタジー風味がある方が取っ付きやすいのだろう、ということ。そういう意味でも子供に受け入れやすい本だったのだろう。

 あえて難癖をつけるとするならば、起こる事件の展開が読め、そのトリックも正確な伏線が張られているわけでなく、後出しジャンケンみたいな解説なので、ミステリーとしてはB級だと思うが、そもそも対象が子供だからこんなものだとも思う。そんな感じ

読書

ふいに吹く風 (文春文庫)ふいに吹く風 (文春文庫)
(1996/02)
南木 佳士

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南木さんのエッセイ。現役のお医者さんとして、いくつもの死を見てこられた南木さんだから書ける、達観した文章がそこにある。
 人が出来る限界。文章の限界。死の持つ意味。そして山々の描写。
 
 人の刹那さと、自然の雄大さ。その対比がとても効いていて、なんだか、つい空を見上げてセンチな気分になってしまった。

 とても素晴らしい本だが、少々胃にもたれたのは、きっと僕が汚れているからなのだろう

読書

あっちこっちサバンナ (おはなしフェスタ)あっちこっちサバンナ (おはなしフェスタ)
(1994/12)
斉藤 洋

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 ご存知斉藤洋さんの御本。今回はシママングースが主人公

 本当に斉藤さんは毎度毎度動物が好きだなぁ、と思うわけで、今回もマングースの子供がひょんなことから群れとはぐれて、群れに帰るラビをする中で、キングコブラのおじさんと出会って、世界観が少し広くなる、といういつものパターンなのである。
 しかし、同じタイプの話を読んでいると、やはり「ルドルフ」が完成されすぎた作品だなぁ、と思わざるをえない。これも面白く無くはないのだが、どうも薄まった印象しか受けなかった。まぁ、ルドルフに比べて対象年齢が低い本だと思うので、そもそも密度が低いのは仕方ないのだけれども。

 それにしても、斉藤さんの本はいつも絵師に恵まれているなぁ、と思う。恵まれていると言うか、斉藤さんの文体にぴったりの、少しとぼけた感じの絵がとてもチャーミングなのである。とりあえず絵だけで惹かれてしまうからズルいなぁ。これに関しては編集さんお見事

読書

しあわせのゆでたまご (for Boys and Girls)しあわせのゆでたまご (for Boys and Girls)
(1999/10)
上条 さなえ

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 ダメな父親と、母親が違う弟を抱えた主人公。彼女の楽しみはゆでたまごを食べること。まぁ色々とあって、最終的にそのゆでたまごを食べると言う楽しみを弟と共有することで、本当の家族になるという効果を表している。
 と、ここまでが個人的に目を引いたところであって、他は微妙だった。
 冒頭で書かれる成績が上がってカンニング疑惑が掛けられるくだりや、最後で先生を好きになる部分など、意味のわからないポイントが多かった。なんだか最後までまとまりに欠けた印象しかなかった
 うーん

読書

戦国の影法師―もうひとつの意外人物列伝戦国の影法師―もうひとつの意外人物列伝
(2006/03/01)
武田 鏡村

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 マイナーな人やら戦国もろもろの本。

 個人的に面白かったのは、やはり毛利家に関してだろうか。関ヶ原で御輿に担がれたくせに、吉川がいらん気を回して動けなかったばかりに敗北したあたりが大好きで、それと対照的なえいけいなど様々なドラマがあって面白い。
 とどめは、裏切った小早川も毛利で、秀秋は豊臣の血筋だから面白いですね。関ヶ原の行方は毛利家が握っていたわけであり、豊臣方は自らの血が自分の首を絞めた、というわけですな。歴史とはかくも面白いものです。

読書

シューカツ!シューカツ!
(2008/10)
石田 衣良

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 石田衣良が、就活・特にマスコミへの就活にフォーカスを当てて、青春小説っぽく書いてみた本。

 結論から先に言うと、あまり良い本では無い。そもそもこの御時勢に就職活動をテーマを持ってきたあたりがあざといと言うか石田衣良っぽいと言うか。まぁそれは個人的意見としても、あまり小説としても、キャラクターの薄さやご都合主義の極地など、お勧めできる本では無い。

 だが、取材の元、わりとリアルに就活を描いているので、下手な就職本よりも、実際の「シューカツ」というものの空気感は伝わってくる気がする。
 主人公の就職活動があまりにも順調に行き過ぎていて、いや実際にそんな受け答えしたら落とされるし、もっと就活はドロドロしていて、全人類に殺意を覚えるくらいにキツイものだけど、いや、だったけど、就職活動を間近に控えた大学3年生や2年生などが、手軽に感じを掴むのには、ちょうど良い本かもしれない。

 本の中で、美人の友人がテレビ局から声がかかってアナウンサーに内定する。就職活動なんて、実力なんてほとんど関係なく、持って生まれたモノや、コネや運が全てだけども、実際そんなもんだけど、それが社会なのだと思った。それを踏まえた上で、今目の前にあるものを全力でこなすことが大切なのだと、思った。

読書

プレカリアートの憂鬱プレカリアートの憂鬱
(2009/02/27)
雨宮 処凛

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 帰ってきました。関西は暑いとです。
 
 雨宮さんが書く、不安定な生活を強いられる人―プレカリアート達についての話。群像に連載されていた頃から好きで、単行本化されていたので借りてきた。

 色んな人がいる。高学歴なのに、就職に失敗しただけでプレカリアートとなってしまった人や、半ば自業自得なダメな人まで、様々だ。だが、その全ての人に言えるのは、不安定な職、満足行かぬ日々の暮らしなどに圧迫されて潰されそうだ、と言うことである。

 小泉さんの痛みを伴う改革。僕はその痛みとは何なのかよく分からなかった。よく分からなかったけど、よく分からないということは自分に実害がないわけだからまぁ良いやと思っていた。そして、その痛みを受けていたのはこの本に出てくる彼らだったのだ。

 僕達は気づかない。一定のラインを維持している内は気づかない。だが、一度そのラインを割った時。何かちょっとしたものに足を取られて転んだとき、今の社会はとたんに牙をむいて襲い掛かってくる。
 本の中で雨宮さんは言う。別に資本主義はかまわない。富の差異があるのは当然だ。だが、頑張っている人は等しく最低限の暮らしを営めるような社会であって欲しい、と。
  マイノリティを、社会的弱者を弾圧して、ヒエラルキーを形成し、一定以上の人が富を権力を自由を享受する。それは、自由じゃない。どんなに今、自由に見えていても、自由じゃない、そう思う。
 
 最近の二次元の表現への規制に関する問題もそうだけれども、じわじわと住みにくい社会になっている気がする。あらゆるものに溢れているのに、この息苦しさは、狭苦しさはなんだ。この得体の知れない不安感はなんだ。あんなにキラキラ光る高いビルが並ぶのに、明日が不安なのは何故だ。
 周りに並ぶ壁をちょっと倒してみたら、草木も生えない荒野が広がっていて、転がった死者の腐臭で鼻がつまりそうになる世界が広がっている。そのリアルな世界を見えないようにしている壁はベニヤのように薄い。薄いからこそ、いつ、そちらの世界に突き落とされるか分からない。一度堕ちたら這い上がることは許されない。
 それが今の社会の現実だ。そんなことを考えさせてくれる。必読の一冊。

読書

おねがいの木 ともだちの実 (ポプラの木かげ)おねがいの木 ともだちの実 (ポプラの木かげ)
(2006/11)
ほんだ みゆき

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 ちょっと帰省しますので、次回更新は木曜日か金曜日になります。

 さて。児童書がかくも何を読んでも、ああ良いなあと思わせるのは、物語のポイントを抑えており、かつそれを分かりやすく書かれているからなのだと思います。

 この本は、女の子二人の物語。二人が出会って友達になった時点で、ああケンカして引っ付くんだな、と読め、そして実際その通りなのだけど、そのポイントを抑えつつ、いかに効果的に読ませるかという演出がとても優れていて、見事だなぁと思った。
 特に、引っかいた跡が残る葉っぱを小物として使ったのには脱帽。短冊として使い、手紙として使い、気持ちの伝達手段として使われる。それぞれで、互いに伝えられない気持ちを気づかせるための媒介として使われており、なるほどこうすれば良いのか、ととても勉強になった。
 あとは、ラストで再会の描写を避けたのも創造力を掻き立てられて好感触。

 良い本でした。


読書

コンビニたそがれ堂―街かどの魔法の時間 (ポプラの木かげ)コンビニたそがれ堂―街かどの魔法の時間 (ポプラの木かげ)
(2006/09)
村山 早紀

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このあいだ読んだ「ねこじゃら商店」とかもそうですが、突然現れる不思議なお店系の小説は、児童書においてはやっぱり定番ですよね。こういう作品が根強く愛されるのは、もしかしたら今日の帰り道にこんなお店が現れるかもしれない! と子供達の心をくすぐり、繰り返しの通学路をちょっぴり新鮮にさせる力を持っているからなのだと思います。

 そんなお店系小説の中でも、これは傑作の部類の本でした。神社に出没するコンビにを中心としたオムニバスで、何か探しモノがある人だけ、そのコンビニに行くことが出来ると言う話。設定自体に特に目新しさは無いのだけれど、一つ一つの物語が、とても丁寧に作られており、短いのに中篇くらいの話をぎゅうっと凝縮させたような満足感を覚えた。また、オムニバスとしての構成も見事で、子供や大人、社会人、戦争、色々な立場から人を見れるようになっている。また、まるで音楽を聴いているように、前奏、サビ、後奏が本の中で成立しており、読み終わってからふうっ、と心地よい息をつくことが出来る。個人的に本当に良く出来た小説だと思います。作者だけでなく、編集の人も頑張られたんじゃないでしょうか。
 
 ただ、少し引っかかったのが、時代性のある固有名詞。タイトルの「コンビニ」だとか、作中でケツメイシの「サクラ」が出てくるのだけど、こういう固有名詞は、10年後・20年後に読んだ時に、よく分からない可能性が出てきてしまう。だから星さんなんかはこういう類の言葉を徹底的に排除したのだけれど、特に児童書なんかは時代を超えた普遍性を持たせると言うのも一つの強みだと思うので、そのへんどうなんでしょう。いつも在る、という意味のコンビになのは分かるのだけど、うーん。「サクラ」も意図が分かるだけに難しいけれど、うーん。単に僕の好みかもしれませんね。

 あと、挿絵は東映のアニメーターさんだけれども、ズッコケといい、ポプラ社は結構アニメーターが好きだなぁと思いました。

読書

中原中也全詩歌集〈下〉 (講談社文芸文庫)中原中也全詩歌集〈下〉 (講談社文芸文庫)
(1991/05)
中原 中也

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 僕は昔から中也が大好きなのですが、なんだか詩集を買う機会に恵まれず、今まできました。そんな時に古本市で脅威の安さだったので購入。好きな詩人の詩集を安く買い叩く、というのはなんだか愛読者としてあまりよろしからぬ行為な気がしつつ、若干の反省と紙袋を胸に帰宅したのでした。

 内容は、もう知っている歌ばかりなのですが、未発表の詩が載っていて感激。好きと言っても、「山羊の歌」と「在りし日の歌」を読んだくらいなので、こういう新しい詩に出会えるのは格別の喜びがあります。

 改めて読んで見て、ものによって、出来は良し悪しあるけれど、「骨」だとか「春日狂想」だとか、有名な詩はやっぱり素晴らしいな、と思いました。特に中也はリズミカルな詩を作るので、音読していてとても心地よいし、単語のいちいちの選び方に僕では想像もつかないセンスをびしびし感じます。
 「僕は徒手空拳だ」という一行。これを書ける人は、まぁいないんじゃないかと思うわけですが、徒手空拳って言葉がイイですよね。

 とりあえず、枕元においているので、寝る前に何か一つ音読してから寝ようかと思います。

読書

朝のコント (岩波文庫 赤 562-4)朝のコント (岩波文庫 赤 562-4)
(1961/05)
フィリップ

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 正直なところ、コントっていうから、笑える話が多いのだと思っていました。小話っていう意味ですね。恥ずかしい。筒井さんの「朝のガスパール」って、これへのオマージュなんでしょうか。どうなんでしょうね。

 内容は、民話のようなものから、身近なところで起きるような話まで、様々。だが、どうれにも共通して感じたのは、人間を見る目がとても鋭い作家さんだな、ということ。人の持つ、ちょっとしたことへの怒りや繊細な悲しみや嫉妬、そんなものをえぐる様に書いている。短編集だが、一つ一つの密度と完成度はどれも、とても高い小説だと感じた。
 見事な短編集である。

読書

ベンガル虎の少年は… (あかね創作文学シリーズ)ベンガル虎の少年は… (あかね創作文学シリーズ)
(1988/10)
斉藤 洋

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 図書館に予約している本がなかなか届かないと、なんだかとても不安になってしまいます。

 さて。大好きな作家は何人もいるわけですが、その中でも特に飛びぬけて好きな作家先生の1人が、斉藤洋さんです。ルドルフシリーズもドルオーテも読んだし、なんじゃ丸も何度も読み返して。児童書においては那須先生と原ゆたか先生と並んで三強ですな。

 そんな斉藤さんの御本。内容を一言で言ってしまうならば、トラ版のルドルフ。ベンガル虎の子供が1人で成長のたびをする、という形式で、成長物語として構図は特に目新しくは無い。名前が無いーという設定は、斉藤さん大好きで、ルドルフなんかでもイッパイアッテナが一番分かりやすい例なのだが、今回は特にそこが顕著に現れている。じゃあ、それがどう作品に生きてくるのか、と言われると正直、微妙な気もしたが、独特のちょっぴり村上春樹っぽい語り口と、北杜夫っぽいやり口がもう魅力的過ぎて、なんだかんだとそれなりに楽しく読めてしまうのである・
 あと、ルドルフの挿絵は個人的にそこまですきではないのだが、これは挿絵がとてもチャーミング。こういうとぼけていて愛らしいキャラクターが描ける画家さんは良いですね。挿絵も影響力があった本だった。
 

読書

ズッコケ怪盗X最後の戦い (ズッコケ文庫)ズッコケ怪盗X最後の戦い (ズッコケ文庫)
(2005/03)
那須 正幹

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 ズッコケの怪盗Xシリーズの最終巻。

 怪盗Xは、もっとルパン的な印象があって、だからこそ良かったと思うんだけど、この本で怪盗Xga何をしたいのかが分かるようでいまいち分からなかった。
 まぁでも、児童書だからこれくらいで良いのかもな、と思ったけど、それなら国家議員のくだりは小学生には難しいんじゃないのかとも思った。うーむ

 児童書が、他の一般書に比べて面白いのは、やはり読み手が子供だという所だろう。僕達が見るものと子供の見るもの。その視点の高さの違いが、書き手と編集者にとってとても難しい点だと思うし、またやりがいのある点なのだと思う。

 しかし、怪盗Xはちょっと尻尾を掴まれすぎなんじゃないのかw

読書

海図 (講談社文芸文庫)海図 (講談社文芸文庫)
(1988/09)
田久保 英夫

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妻と別居中の男。男の内縁の妻の女。そしてその女が足しげく世話をしに通う、女の父。それらの関係が一人称を排除した文体で粛々と語られる。よく選ばれ練られた単語と文章で作られたこの作品は、まるでゆったりと波打つコバルトブルーの海を見ているかのようだ。

 文章もさることながら、内容としても、男と妻、女、その父との関係を海という表現を使って見事に書き表す。時に愛おしくなり、時に殺意を覚える感情は、日によってその姿を変える海に他ならない。ラストも手堅く見事にまとめてある。
 
 久しぶりに、ああ、素晴らしい文学だ、という本を読んだ。講談社の文芸文庫はこういうところ外さないのが小憎たらしい。
 とにかく、とても素敵な小説でした。

 それにしても、これ読売文学賞取ってるんだけど、南木さんといい、なんか達観系の小説好きだよなぁ

読書

古本市で、98年1月2月のSFマガジンを見つけたので買ってきた。

 この2号はSFマガジン創刊500号記念で、日本SF海外SFの屈指の名作が載ってる上、大御所がお祝いのコメントを寄稿しているという、なかなかにレアな号。
 保存状態もかなり良く、これで2冊セットで1200円は安い! 良い買い物をしたなー。

 個人的にはハミルトンの「フェッセンデンの宇宙」を久しぶりに読み返せて嬉しかった。

 これは保管してたら、いつかプレミア付くんじゃないかしらん

読書

ねこじゃら商店へいらっしゃい (だいすきBOOKS)ねこじゃら商店へいらっしゃい (だいすきBOOKS)
(1999/05)
富安 陽子

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こういう謎めいたお店モノって子供の憧れだと思うのです。薄暗くて怪しいお店が実は近くにあるんじゃないかと思って、いつもと違う道を通り、いつもと違う路地を覘いてみたり。そういう良い意味で子供達の道草を推進させる、すばらしい本です。
 あと、店主の猫のダークさが笑うせえるすまん地味てて大好き。というかこういう児童書って大好きなんです。やっぱり児童書ってなんだか愛が詰まっていて良いものですね。子供のときにどれだけ児童書を読むか。それは成長過程でとても大きなポイントなのだと思う。いや、ひいきじゃなくて。
 絵が井上洋介さんなのも、もうバッチリなんです。こういうの作りたいなあ


 ここから余談。
 結局、エロゲーへの規制が決定したようです。双方の言い分も分かるし、最終的に国家権力には勝てないだろうけれども。自由の無い国に未来は無い。特に何かを表現する自由が奪われる国は、最低だと思う。
 それは、今後、表現する業界に携わっていく者として、ひしとそう思うし、だからこそ今回の一件には、なんだかとてつもなく恐ろしく感じる。2次元への規制が、漫画や小説に波及する可能性は多分にあり、それはやがて言論にまで及ぶかもしれない。
 どうもやり口が戦前の日本っぽくて、そこに憲法改正問題が絡みだすと、薄ら寒さすら覚える。せめてそんな問題に発展しないことを祈るばかり。いや、もうすでに発展しつつあるのかもしれないけれども。

読書

ぼくんち戦争 (ポプラの森)ぼくんち戦争 (ポプラの森)
(2008/03)
村上 しいこ

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 これは良い本ですねー。

 家の中でのゴタゴタ。反抗期の姉とイライラする母。ちょっと短期で耳が遠いおじいちゃん。そんな家族の主張がぶつかり合った家庭を主人公目線で描く。

 まず感じたのは、登場人物の多さ。家族6人に加えて、学校の仲間が3人くらい。これだけの人数を動かすのは思い付きではムリなので、作者と編集者がよく練ったんだろうな、と見て取れる。
 後は「宇宙人」という単語の使い方が上手かった。ただそれなら途中でもうチョイ使っても良かったかもしれない。せっかくのサイエンスクラブという設定に絡めれたのではないかと思う。

 自分の主張と相手の主張。本音と建前など、大人になる上で学ぶべきことがここにはある。児童書としてとても良い本だと思ったが、少し気になったのは、僕はもう良い大人だから冷静に読めたし、実体験として家庭内のケンカも経験しているからすんなり読めたけれど、普通の平和な家庭の子がこれを読んだらどう思うのだろう。いや、否定とかではなくて、単純に気になった。

読書

木更津キャッツアイ ワールドシリーズ木更津キャッツアイ ワールドシリーズ
(2006/10/28)
宮藤 官九郎

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いや、面白いんだけども、なんだか物足りなく感じてしまう。つまりは、最初のドラマ版がおもしろすぎたのだ

読書

中島らもの特選明るい悩み相談室〈その3〉ニッポンの未来篇 (集英社文庫)中島らもの特選明るい悩み相談室〈その3〉ニッポンの未来篇 (集英社文庫)
(2002/11)
中島 らも

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らもさんのこの相談室シリーズは、疲れたときにふと読みたくなる。

 でも今回はわりと普通に相談に答えていて、ちょっと残念だった。

読書

ダーティペアの大冒険 (ハヤカワ文庫 JA 121)ダーティペアの大冒険 (ハヤカワ文庫 JA 121)
(1980/05)
高千穂 遙

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 僕はユリ派です。
 あまりにも有名なSF、ダーティペアの小説。古本屋で見つけて買った。

 高千穂さんは、というか特にダーティペアは、スペースロマンの先駆けであると同時に、元祖ラノベと言えるポジションにある作品な気がします。
 ただ、この作品で見られる一人称の徹底は、やっぱりサスガだなぁと思いました。1人称は3人称より簡単だと言われるけれど、1人称で最後までつっきるのは意外に難しい。だから今のラノベは1人称と3人称の混合系が多いのだけども、だからこそ文体に特徴が無くてチープだなぁと思ってしまう。
 1人称統一で、なおかつ知性を感じさせる文章は、見事なものです。こういう地の部分で、作者の教養と読書量が試される気がするなぁ。

 内容は手堅くそれなりに面白い。別にテーマ性とかどうでもよく楽しく読めます。そしてやっぱり、安彦さんの描くイラストがとても素敵。美しく、可憐でちょっぴりエロい、ユリとケイに会うために、僕は続巻を探すのでしょう。

読書

ライトノベルを書きたい人の本ライトノベルを書きたい人の本
(2008/09/19)
榎本 秋

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 なんか図書館に入ってたから借りてみた。

 こういうハウツー本って全般に言えることなのだが、あんまり使えないですよね。なにより作者や編集者が作家や脚本家でない場合が多い事実が一番信用ならない。

 よくある内容しかかかれてない本。これなら良い本をいっぱい読んだ方が勉強になりますよ

 というか、日ごろからアンテナを張っておこう的な発言って、高校の先生が言う「毎日予習復習をやろう」みたいな発言に近いものがある。なんと無意味なのだろう

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