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読んだ本のこととか、書いていきます

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読書

2009 - 11/09 [Mon] - 20:44

ファイティング寿限無 (ちくま文庫)ファイティング寿限無 (ちくま文庫)
(2005/08/10)
立川 談四楼

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 中表紙に立川さんのサインがあって嬉しい嬉しい。

 この本を表現するならば、解説の北上次郎さんの評を引用するのが一番良いだろう
 「うまいぞ、びっくりするぞ」

 駆け出しの落語家が、落語家として売れる為にボクシングを始める。どうやら彼には素質があったらしく、ボクシングでのチャンピオンロードをあっという間に駆け上がっていく。しかし彼の本業は落語。どうする!
 まぁそんな話。
 
 北上さんの評どおり、面白い。びっくりする。特に落語家ならではのスピード感とテンポの良さは、並みの小説家では出せないものがある。一方で場面展開などを省略しすぎた点もあったが、そのあたりは味としておこう。
 ケチをつけようと思えば、いくらでもできる。もっとボクシングと落語家との葛藤を描いて欲しいとか、ちょっと出来すぎだとか、女子アナ何の為にだしたとか。
 でも、そんな所を差し置いて、純粋に楽しめる本であった。それぞれ演出の効いた場面構成などでラストシーンには思わずうるっときそうにもなった。

 落語が好きな人、嫌いな人問わず、楽しめる本。面白いぞ、びっくりするぞ

読書

2009 - 11/08 [Sun] - 23:29

幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)
(2003/01)
高野 秀行

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 先週はいろいろとバタバタして疲れたので、今日は完全にオフ。
 楽器屋でギターを見ていたら、その場にいた年配の人と意気投合して高価なギターを触らせてもらえることに。ついでに店員さんもノリで掘り出し物を出してくれたりして、大変楽しかったのです。
 別に趣味程度でやってるだけの僕でも、明らかにギターの音が違うのにとても感動しました。18万のギブソンは試奏させてもらって、エクスタシーを覚えました。欲しいなあ。そういえばギターってウイスキーに似てますよね。

 午後は古本市に行くが掘り出し物は特に無し。ケストナーの「飛ぶ教室」と高野秀行の「幻獣ムベンベを追え」と立川さんの「ファイティング寿限無」を購入。
 家に帰って開いたら、立川談四楼のサイン本であることが判明。なんかすごい嬉しくなって、救われた気がする。神様!


 古本市で購入した一冊。かの早大探検部のノンフィクション小説。
 幻獣ムベンベを追って、コンゴに行く探検隊。この本で一番ポイントになってくるのは、コンゴの辺境という、閉鎖的な文化のことだ。噂に聞く、荷物がパクられたり、伝統という名で探検を妨害されたりと、日本では想像付かぬハプニングが次々起こる。とくに金銭面でのタカリが国の規模で行われる点には驚かされるし、国の人間もポーターも悪意からやっているわけではない所がなによりショックを受ける。つまり、やはり良い意味で日本人は平和ボケしているのだろう。良くも悪くも、人間貧すれば窮するのだ。
 ハエやマラリアといった劣悪な環境に食べ物も無く、いったい何のために、何をもとめてこんな半分ばかばかしいと思えることをやっているのか疑問すら覚える。僕は絶対こういう旅行はできないし、やりたくもない。だが、心の半分で羨ましさも覚える。全員が一丸となって苦難を乗り越え、ぶつかってケンかもして、やりきった思い出は、きっと美しく、かけがえの無いものだろう。これからの人生において自信と糧になるだろう。
 彼らに比べたら、まだまだ僕は。僕が追うものはムベンベではないけれども、少し元気を貰って、僕の追うべきものを追いかけようと思ったのである。

読書

2009 - 11/02 [Mon] - 18:10

ムーミンを読むムーミンを読む
(2004/04/06)
冨原 眞弓

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 大勢の人が読んだであろう児童書の代表格であるムーミン。僕もその中の一人であり、その夢に満ちたムーミン谷に幾度も思いをはせたものだった。
 それからもう何年もムーミンを読んではいないけれど、ふと図書館でこの本を借りてみて思い返すムーミン谷は、必ずしも幸せに満ちた世界ではない。むしろ、なんとなく暗い、どこか歪んだ世界だ。

 優れた作品には、必ず毒がある。適量の毒は最高のスパイスとなって作品の味を数倍にも膨らませるが、それは多すぎても少なすぎても正しい効力を発揮しない。
 今、ムーミンから感じ取れる暗さ、とはその毒なのだろうか。スニフのひねくれっぷりや、ムーミンパパの家長としてのアイデンティティ、海へ行ってホームシックにかかったムーミンママ。
 当時では読み取れなかった、ムーミンの持つ生々しい心情。更に言うなれば、モッラやニョロニョロだって様々な読みが可能なわけで、ムーミンは素晴らしい文学だったのだ、ということを今になって気づかされた。
 
 ムーミン谷の仲間達は、とても暖かく、仲が良く、同時にそれぞれが孤独だ。そこに作者の境遇を見ることができるし、人間のあり方を見ることもできる。
 今ならば、あの時みえなかったムーミン谷の姿が見えるのかもしれない。今だからこそ、ムーミンを読むべきなのかもしれない。ねえ、ムーミン

読書

2009 - 10/24 [Sat] - 00:06

柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方
(2009/03/13)
柴田 元幸高橋 源一郎

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僕にはやっぱり、文学ってわかんねえよ。母ちゃん!

読書

2009 - 10/12 [Mon] - 00:37

世界が生まれた朝に世界が生まれた朝に
(1996/11)
エマニュエル ドンガラ

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 007はプロズナンが好きでしたが、ダニエル・クレイグもこれはこれでアリかな、と思いました。
 というか、カジノ・ロワイヤルがなんかすごい面白かったんですけど。


 ブラックアフリカ文学大賞受賞作。アフリカの部族に生まれた緑の目を持つマンクンクの大河小説。マンクンクの成長と共に、白人の来訪、文明化、黒人独立などが織り込まれ、読みごたえのある作品となっている。
 黒人をテーマにした小説だが、作者がコンゴ生まれ、アメリカ育ちと言う環境から、決してかたよった小説ではなく、むしろ一歩引いた立場から冷静に歴史上の黒人、白人のあり方を描いているように感じられ、そうしたスタンスが会話を排除し、作者の語りが多い特徴的な文体を作り上げているようだ。

 マンクンクという名は、かつて緑の目を持った部族の先祖から取ってつけられた名で、「壊すもの」とした意味を持つ(まるでディケイドじゃないか!)。その名の通り、彼は自分を信じ、色んな物に立ち向かい、抵抗するのだが、後半はあんまり壊せてないんじゃないかな、と思ったり。

 こういう本を読むと、どうしても白人文化とキリスト教の傲慢性を考えざるをえない。もっともそれは白人に限ったことではなく、例えば僕達日本人もアジア圏の国に似たようなことをしたわけで、個人単位から国の規模までいつまでもつきまとう問題なのだろう。
 奴隷制度などは救いようが無いが、宗教に関する問題などは、一方が善意でやっていることだから難しいというかタチが悪い。特にキリスト教などは別に個人的に好きでも嫌いでもないけれど、自然信仰を排除すべく森林を伐採した過去や、未開国に対する強制布教の問題などは、きちんと見直さなければいけないのだと思う。思想の自由を縛るほど恐ろしい侵略はないのだ。
 自分が正しいと思い、相手のためになることだと思って何か行動することは大切だが、そうした思考は常に正しく、常に間違っている。人の思想には常に独善性がつきまとうことを考えながら、行動しなければならないのだと思うのである。
 逆に考えると、そうしたことを理解したうえで人を支配する独裁者はある意味では究極の形なのかもしれない。

 こういう良い本を読むと、くだらないことを考えて読みにくい文章を書いてしまいます。ただ、僕の思考の稚拙さはともかく、考えることができる小説、というのはやはり素晴らしいものだと思いますし、まだまだ文学の力を信じたくなるのです。

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